【要点のまとめ】《テキスト第9章》カウンセリング理論の源流とその発展① - 「産業カウンセラー」資格試験の情報をまとめていく

2022年9月10日土曜日

【要点のまとめ】《テキスト第9章》カウンセリング理論の源流とその発展①

産業カウンセラー養成講座テキスト第9章は、カウンセリング理論の歴史を含め、資格試験で出題される問題の範囲も広い章となります。

要点が多いため、まとめは2回に分けます。

試験問題には人名を絡める問題も複数出題されるので、人名と何をした人かという基本的な内容は覚えるようにしましょう!

防衛機制については、具体的な事例(内容)とともにイメージで理解すると良いかと思います。

(人名・防衛規制については他の記事でまとめられればと思います)





01 職業指導の方法は、学校教育以外の場にも広がり、第1次世界大戦では兵士への心理テストが実施され、復員兵への職業復帰プログラムにおいても活用された。

02 ウィリアムソン(Williamson,E.G.)は、ミネソタ大学に学生相談室を開設し、心理テストを活用した科学的・実証的な査定による指導助言を実施することによって、大学における学生指導に学生相談を中心とした新しいモデルを提案した。

03 ウィリアムソンのミネソタモデルは、その後、マッチング理論あるいは特性因子理論と呼ばれるカウンセリング理論に発展した。

04 カウンセリングとサイコセラピーは、理論や方法において重なるところが多いが、その源流は異なり、カウンセリングは米国において、サイコセラピーはヨーロッパにおいて生じた。

05 フロイト(Freud,S.)は、人間の衝動や病理における無意識的な要因の大きさに気づき、自由連想法と夢解釈による治療法としての精神分析を開発した。(現代のサイコセラピーの源流)

06 カール・ロジャーズ(Rogers,C.R.)は、来談者中心療法の創始し、カウンセリングとサイコセラピーの合流において中心的な役割を担った。

07 カール・ロジャーズは、カウンセリングとサイコセラピーにおける非指示的アプローチを提案した。

08 カール・ロジャーズは、非指示という用語がカウンセラーの受身的で消極的な印象を強調してしまうことから来談者中心療法へと名称を修正した。

09 サイコセラピーは、人間のさまざまな精神病理的な問題への治療的な働きかけを中心とするのに対して、カウンセリングは多くの人々が遭遇する人生のさまざまな問題への対処を主要な目的とする。

10 カウンセリングにくらべるとサイコセラピーは、病気を治療するという医学モデルに準拠して実践されることが多い。

11 医療や福祉の分野ではサイコセラピー、教育や産業の分野ではカウンセリングと呼ばれることが多い。

12 認知行動療法は、直接的に行動もしくは認知を修正することによって変化を生み出そうとする解決指向で技法中心の方法である。

13 ソーンやロビンソンらは、種々のカウンセリング理論の利点を選択的に活用する考え方を、折衷的カウンセリングと呼び、提唱した。

14 アイヴィのマイクロカウンセリングは、折衷的カウンセリングの代表的な方法の一つである。

15 ジークムント・フロイトは、パーソナリティ構造が、生まれてから成人するまでどのように発達するかについての「精神性的発達論」を提唱した。

16 局所論は、人間の心は、意識・前意識・無意識の3つの領域から構成されるという説をいう。

17 人間の心は、エス・自我・超自我の3層構造モデルから成るという説を構造論という。

18 エスとは、本能的性欲動の源泉で、不快を避けて快を求める快楽原則に支配されており、非論理的で非現実的な思考や不道徳で衝動的な行動をもたらすものである。

19 自我とは、内的な欲求と禁止の力関係を調整して現実世界への適応を図る部分である。

20 超自我とは、良心あるいは道徳的禁止機能を果たし、快楽原則に従う本能的欲動を検閲し抑圧するものをいう。

21 A・フロイトは、自我機能の1つとして、リビドーの衝動を受け流し、超自我からの禁止と外界への適応のために無意識的にとる防衛があり、その防衛の特殊な手段を防衛機制と呼んだ。

22 防衛規制:13種類、1抑圧、2否認、3隔離、4反動形成、5同一化、6退行、7知性化、8合理化、9打ち消し、10投影、11置き換え、12補償、13昇華

23 防衛機制:抑圧とは、自我にとって危険な耐えられない衝動、それに結びついた記憶、イメージを意識から追放すること、あるいは無意識に押しとどめることによって、忘れてしまったり、気づくまいとする防衛機制をいう。

24 防衛機制:否認とは、外界に存在する外的な危険や苦痛、不快、不安、恐怖から目を閉じて顔を背けて回避する、見て見ぬふりをする防衛機制をいう。

25 防衛機制:隔離とは、ある体験・経験からそれに当然伴っているはずの感情、イメージ、観念を切り離し遠ざけることで距離を置く防衛機制をいう。

26 防衛機制:反動形成とは、意識すると不安や恐怖、不快が起こるような無意識的な欲動や感情の意識化を防ぐために、それと正反対の態度を強調する防衛機制をいう。

27 防衛機制:同一化とは、ある人物が、あたかも別な人物になったかのような気持ちになったり、考えたりする防衛機制をいう。

28 防衛機制:退行とは、心に苦痛を引き起こす事態に直面したとき、現在の自分より幼い時期の発達段階に戻る防衛機制をいう。

29 防衛機制:知性化とは、欲動や感情を直接意識化したり解放したりするのではなく、論理的な思考や知識の獲得などの知的な活動に置き換える防衛機制をいう。

30 防衛機制:合理化とは、歪曲された事実を用いたり、飛躍した論理を用いたりする防衛機制をいう。

31 防衛機制:打ち消しとは、罪悪感や恥の感情を引き起こすようなある行為を行ったり、ある感情を抱いたりした後で、それを魔術的に消し去ってくれるような行為や感情をもつ防衛機制をいう。

32 防衛機制:投影(投射)とは、自分の中の認めがたい抑圧した感情を、外界または他者に属するもの、それらから自己に向かってくるものとして知覚する防衛機制をいう。

33 防衛機制:置き換えとは、ある受け入れがたい感情、欲求をより受け入れやすい関連のある対象に振り向ける防衛機制をいう。

34 防衛機制:補償とは、コンプレックスや自分の不得意な面を他の面で補おうとする防衛機制をいう。

35 防衛機制:昇華とは、ある禁止された本能的欲求がその目的を性的満足、攻撃的満足など社会的に否定されるものでなく社会的に好ましいものに変えることによって発散される防衛機制をいう。


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