産業カウンセラー養成講座、提出物のうち、評価が付される対話分析Ⅱは「出社が困難なケース」です。
出社が困難な会社員の初回面接の逐語記録となります。
対話分析Ⅱも対話分析Ⅰと同様に評価が付される提出課題となります。
丁寧に、逐語記録を読むときと作成に当たっては「出来ている」・「出来ていない」の両面に意識をしながら進めるようにしましょう。
問題1 このクライエントは何を伝えたかったと思いますか。
対話分析1でも示したとおり(CL●)と示した上で、クライエントが何を伝えたかったのかについて、特に「気持ち」を重視して記載しました。
CLの該当箇所が多く、3・5・6や15・16などは、「困っている」や「申し訳なく思っている」などの気持ちが複数の発言からそれぞれの発言から読み取ることができます。
9・11・12についても触れるとベストかもしれません。
問題2 この面接でのカウンセラーの態度について、あなたはどのように思われましたか。
私が記載した内容は大きく3点あり、①カウンセラー主導で原因の究明を行おうとしている。②クライエントの思いに反する原因を主張しているなど、全体的な(Co●)から書くことができると思います。「評価的」であるということもできると思います。
③として、9・11・15など、適切な応答が見受けられるものもあります。
対話分析1で示しましたが、
「できたこと・できなかったこと」・「適切・不適切」など、
良い面と悪い面の両方を俯瞰的に記載できることは、カウンセラーの勉強の中で非常に重要です。
問題3 カウンセラーの発言のうち、「特に適切でない」と思われるもの3つとその理由、どう応答するか。
私は、カウンセラーが明らかにできていなかった
① 応答の基本である「受け止め」ができていない応答
② クライエントの発言を受容せず他の質問を行う
③ カウンセラーの価値判断で原因を決めつける
といったものを列記し、具体的な理由とともに記載をしました。
どのように応答するかについては、講座の中で訓練をしている内容をそのまま記載すれば良いと思います。
まずは「受け止め」ることが大切です。
その上で、共感的に理解したことを伝えるのも良いかもしれません。
問題4 カウンセラーの発言のうち適切であると思われるものを2つ選びその理由
私は、上の問題2でも触れた「できた応答」を2つ抜き出しました。
① 事柄への応答がしっかりとできているもの
② 事柄の応答を行い、「残念」という感情の明確化を行った応答
しっかりと応答ができているCoは少ないのでそこまでなやまないかと思います。
問題5 この逐語記録において、次の箇所をどう思うか。
(1) CL15の沈黙15秒には、どのようないみがあると考えられるか。
沈黙に関してはテキストP50を参照すると良いと思います。
① 適切な言葉を探している
② 問題を語ることをためらっている
③ 不満や怒りで話すことを拒否
④ 混乱や苦悩で語ることが困難
などが挙げられます。
クライエントの「思い」を想像しながら記載すると良いかもしれません。
(2) CL16に対するCO16の応答を、あなただったらどう応答するか。
このクライエントの職場の同僚に対する思いを受け止めて、感情を明確化するような応答を記載すれば問題はないと思います。
問題6
(1) クライエントの発言からどのような問題が考えられるか
ここもCL●を示しながら、あげられるだけの問題を挙げましょう。
具体的に記載をしますが、テーマとしては、「過重労働」や「心理的負担」に着目すると良いかもしれません。
(2) それらの問題を踏まえて、産業カウンセラーとしてクライエント及び組織に対してどのように対応しますか。
上記で記載した問題点について「過重労働」と「心理的負担」の軽減及び医療機関へのリファーも視野に入れて対応を記載すれば問題はないと思います。
具体的な対応策は講座ないではあまりディスカッションがされていませんが、(1)で記載した問題点を潰すように対応を記載するようにしましょう。