第3章はカウンセリングプロセスと面接記録についてです。
試験問題の出題範囲としては狭いですが、問題の把握、目標の設定、見立ては、実際にカウンセリングを行う際には非常に重要な要素となります。
テキストを通読して、要点を抑えるようにしましょう。
1 カウンセリング活動は、カウンセラーと支援を求めるクライエントとが初めて接触した時にはじまり、その目的が達成されたときに終わるプロセス(心理的援助過程)である。
2 カウンセリングプロセスや構造は、その理論や技法によって相違がある。産業カウンセラーでは、傾聴の態度・技法を基本としたプロセスを重視する立場から、① リレーションづくり、② 問題の把握、③ 目標の設定、④ 目標の達成の4段階のプロセスを示す。
3 リレーションが深まりラポール(信頼関係)が醸成されるとクライエントが安心して自己を探索し、自己をみつめ自分の問題状況について率直に語れるようになる。
4 主訴とは、面接初期にクライエントが言語化した来談理由、問題状況、心境や症状の訴えをいう。
5 問題の把握における問題とは、初期に述べられた具体的な主訴そのものというより、主訴の背景またはそういう主訴をもつところにある自分の個人的な意味として捉える。
6 目標は、問題・課題が明確になり、その解決・達成に向け、クライエントが実行可能で現実的なものが設定される。
7 見立てとは、クライエントが解決したい、解消したいと訴えることに潜む「問題または課題」を探索し、その状況的な情報を勘案して査定を行い、その人への支援方針を立てることをいう。
8 自己開示とは、クライエントの話を聴いてカウンセラーの心の中で動いたことを率直に表現することをいう。
9 國分康孝が示したカウンセリングプロセス(3つ)
①リレーションをつくる
②問題をつかむ
③処置と問題解決
10 平木典子が示したカウンセリングプロセス(6つ)
①面接開始前の段階
②インテーク面接
③初期段階
④中期段階
⑤後期段階
⑥終結
11 渡辺三枝子が示したカウンセリングプロセス(6つ)
①カウンセリングの開始
②問題の把握
③カウンセリングターゲットの決定
④方策の実行
⑤カウンセリング成果の評価
⑥カウンセリングの終結
12 ロバート・カーカフが示したカウンセリングプロセス(4つ)
①事前段階(かかわり技法/参入)
②第1段階(応答技法/自己探索)
③第2段階((意識化技法/自己理解)
④第3段階(手ほどき技法/行動化)
13 アレン・ アイビィが示したカウンセリングプロセス(5つ)
①ラポート/構造化
②問題の定義化
③目標を設定
④選択肢を探索し不一致と対決する
⑤日常生活への般化
14 ジェラード・イーガンが示したカウンセリングプロセス(3つ)
①ステージⅠ(問題の確認と明確化)
②ステージⅡ(目標設定)
③ステージⅢ(実行)