【要点のまとめ】《テキスト第12章》パーソナリティ心理学と心理アセスメント① - 「産業カウンセラー」資格試験の情報をまとめていく

2022年10月23日日曜日

【要点のまとめ】《テキスト第12章》パーソナリティ心理学と心理アセスメント①

産業カウンセラー養成講座テキスト第12章「パーソナリティ心理学と心理アセスメント」の要点のまとめとなります。

学習のねらいより抜粋すると、

・カウンセリングを行う際、個々人の固有性を理解することは何より大切。

・個人の固有性の「成り立ち」すなわち個人の固有性がどのような構造の中にあり、どのように形成されるかを探ることは、個人の理解に役立つ。

個人的には、この章の内容は根が深く、表面的に読んだだけではなかなか理解が進まなかった印象です。

パーソナリティ・ライフサイクル・心理アセスメント等、ポイントとなる用語・分野が登場しますが、今、自分が何の分野について勉強しているかについて意識しながら学習を進め、整理をすると良いかと思います。

そのためにも、やはり「テキスト」を基礎とした学習をお勧めします。

問題集の問題を解いているだけでは、解答ができるようになったとしてもその問題がどの分野の問題なのか、その分野の前後にどのような内容が関連しているかなどがわかりません。

テキストを軸に勉強することによって「見出し」単位で分かれているので、その辺りの確認は行いやすいと思います。





01 パーソナリティとは、ひと言でいえば、その人の「人となり」のことであり、日本語では「人格」という言葉に相当する。

02 パーソナリティが人となり全体を表すのに対し、性格は、その人の表面に現れた他の人と区分されるような特徴に注目した概念である。

03 オルポートは、パーソナリティを「個人の環境への個別性のある適応を決定する心理−身体的な諸々のシステムからなる、個人の中の力動的組織」と定義している。

04 パーソナリティをモデル化し、記述するための方法は、①類型論、②特性論、③力動論の3つに大きく分けられる。

05 20世紀初頭、クレッチマーは、類型論の中でもっとも初期の有名な研究として、精神疾患の種類と体型との関係を分類した。(類型論)

06 ユングは、人間のリビドー(生きるエネルギー)が外界の対象に向かう外向、自分自身に向かう内向という区分に、思考・感情・感覚・直感といった4つの心的機能を重ね合わせて、8つの性格のタイプを仮定した。(類型論)

07 アイゼンクは、相互に関連性の強い個別の反応や行動、態度などに共通の根として直感的に了解される特性を、階層構造で表した。(特性論)

08 マックレーとコスタは、神経症的傾向、外向性、経験への開放性、調和性、誠実性の5つの因子次元(ビッグ・ファイブ)を提唱した。(特性論)

09 力動論は、パーソナリティを異なった「部分」に分けて、その部分同士の関連をみることでパーソナリティを記述しようとするもの。(力動論)

10 力動論における異なる「部分」とは、可視的なものではなく、仮説的な機能のまとまりとして想定される。(力動論)

11 精神分析家のボウルビィは、問題行動を示す子供たちに両親との情緒的交流の破綻や欠損があることを見出し、特定の他者や対象との情緒的な結びつきのことを「愛着」と名づけた。

12 エインズワースらは、母親との共在、母親からの分離、母親と再会の場面を設定したストレンジ・シチュエーションという手法によって、子どもの反応の特徴から3つに分類した。

13 エディプス期の子どもは、母親との密着した二者関係状態にあり、居心地のよいその世界にとどまり続けたいと思う。

14 クルト・レヴィンは、⻘年期は、子どもと大人のあいだに位置づけられることから、その時期にある人をマージナル・マン(境界人)と名付けた。

15 エリクソンによる発達の漸成説(ゼンセイセツ)は、人は人生においていくつかの重要な節目を迎えつつ変化し続けていくが、このような変化のことを、ライフサイクルといい、その理論として代表的なものである。

16 エリクソンの理論では、1人の人間の発達課題は、重要な他者の発達課題と関連しながら展開していく。

17 ユングは、中年期の始まりを「人生の正午」と呼んだ。

18 エリクソンのライフサイクル理論では、中年期の発達課題は「生産性」とされているが、これは中年期を迎えた個人が豊かな業績をあげて生産していくという意味ではなく、次世代に何かを伝達したり育てたりするという、世代継承性を含むものである。

19 ユングは、人生の後半、自分の人生を埋め合わせるかのようにそれに取りかかる人のこころの動きを、こころがその全体制を取り戻そうとする補償機能と捉えている。

20 私たちの寿命は20年近く延び、老齢期にあたる期間はずっと長くなった。老齢期と一括りされていたこの時期も、より細分化され、そのライフサイクル上の意味付けや発達課題を定義し直すべきかもしれない。

21 キャッテルは、知能を、新規場面への適応能力や新しい事柄の学習にかかわる流動性知能と長年にわたってくり返され習熟したことから得られた知識などからなる結晶性知能とに説明した。

22 生涯発達論を提唱するバルテスは、発達の過程は全生涯にわたって常に獲得(成⻑)と喪失(衰退)が結びついて生じることを指摘した。

23 200人以上の末期ガン患者との面接やかかわりの経験により、人が死の準備を行うのに5段階あることを説いたのはキュブラー・ロスである。

24 キュブラー・ロスの説いた死の準備の5段階は、①否認、②怒り、③取引、④抑うつ、⑤受容であるが、それらすべての段階において「希望」が支えている。

25 『菊と刀』の著者ルース・ベネディクトは、個々人の行動の型が集団によって共同構築され継承されていく「文化の型」という考えのもと、文化相対主義を強く打ち出した。

26 ルース・ベネディクトの弟子マーガレット・ミードは、パーソナリティと文化とのかかわり探求する視点や、ジェンダー観の見直し、フェミニズム運動に影響を与えた。

27 構成主義は、パーソナリティの形成への社会・文化的要因を特に強調し明らかにした。

28 本質主義的な見方では、ジェンダー差は、男女の本質的な差異から生じる当然のものだとする考え方をする。

29 サンドラ・ベムは、アンドロジニー(両性具有)の概念を提唱した。

30 ジェンダーは、根源的で重要な社会的カテゴリーを表象しているという認識が一般的となっている。

31 ジェンダーは、永続的な人格特性というより、力動的で状況決定的なものであると考えられる。

32 メディアとは、人間と人間をつなぎ、また人間と世界とをつなぐ媒体である。

33 マクルーハンは「メディアはメッセージである」と述べ、メディアのコンテンツ(内容)だけでなく、その形式(メディア自体)も、私たちの思考や感情に影響を与えるとした。


MainMenu】「産業カウンセラー」資格試験の情報